「HTML名刺」を作ってみた
需要あるかわからないけど、需要あるか考えてる暇あったら作ったほうが早いぐらいシンプルなサービスなので、とりあえず作ってみた。少なくとも僕はこんなサービスが欲しかった。需要なかったらひとりで使い続けます。
これは何?
よくある、自己紹介サイト作成ツールです。
他のと何が違うの?
他のと違って、程よくダサい。それにつきます。
いや、どういうことかというと、僕も活動の幅が広がってきたから自分の実績をまとめたちょっとした自己紹介サイトみたいなのを作ってTwitterとかInstagramのプロフィール欄に貼っておきたいな、と思ったんだけど、Wixとかそういうの使うと異常にお洒落なサイトになっちゃうじゃないですか。
いや、僕がデザイナーとか写真家とかで、お洒落さをウリにして活動してるのならいいですよ。違うから。ただの韻踏むのがうまい30過ぎのエンジニアですからね、僕。
お洒落なテンプレートの中からどれにするか選ぶ作業自体がなんか嫌で、もうテンプレートさえも統一してほしい。いつもそう思ってたから作りました。「気取らない」自己紹介サイトです。
html.co.jpドメインをやっと使えた
というわけで、法人化したときからずっと密かに持ってたhtml.co.jpというドメインをやっと使うことができた。嬉しい。
今後は
とりあえずリリースしたけど、何せシンプルさがウリなので、現段階である機能としては、プロフィール編集してリンクを貼ること、今日何人プロフィールを見に来てくれたかが見れること、それぐらい。今後もしユーザーが増えて来たら、いろいろ機能つけたいなと思うけど。
というわけで、僕もさっそく自分のページを作ってみました。よろしくお願いします。
メニュー単位で探せるグルメサイトを作ってみた
「韻ノート」のリリースから半年、とりあえず自分が欲しいサイトを作っちゃおうシリーズの最新作ということで、今度はグルメサイトを作ってみた。その名も、「MogMog(もぐもぐ)」。
簡単に言うと、「ポテトサラダ」とか「フルーツサンド」みたいに、メニュー単位で検索ができて、Instagramの写真を見ながらお店探しができるサイト。
結構頑張って作ったので、もうこれより下は読まなくていいから、とにかく使ってみてほしい。
作ろうと思ったきっかけ
読まなくていいと言いながらも、なんでこれを作ろうと思ったかだけ書く。僕は、Instagramにポテサラの写真だけを上げ続けてもう3年になるのだけど、これをやっているうちに、次の二つの欲が出てきた。
- 自分なりのポテサラランキングをまとめたい(他の人のランキングも見たい)
- 他のメニューは関係なく「ポテサラ」だけの評価で検索したい
特に二つ目の思いは強くて、もう最近はポテサラだけを目当てに、普段絶対降りないような駅とか存在さえ知らなかった駅に行くことが増えてきた。そして、とてもそれが楽しいことに気づいた。
そんなわけで、みんなにもこの楽しさを知ってもらいたいと思って、作ってみました。
InstagramのAPIを駆使したのだけど、いろいろと苦労した技術的な話はまた今度書くとして、とにかく今日はいったんリリースということで。
韻のブログなのに韻の話がいっさいないって?じゃあ韻スタグラムってことで許してください。使ってみて感想聞かせてください!
【初心者向け】韻の神様の韻を解説する
先日、韻の神様であるICE BAHNの皆さんにインタビューさせてもらう機会をいただいた。
最近ではメンバーのFORKさんがフリースタイルダンジョンでモンスターとして活躍し再び注目を浴びているが、韻の世界においては長年にわたりトップに君臨している人達である。
このブログでは、ICE BAHNがなぜ韻の神様なのかを解説する。すでにICE BAHNが好きな人にとっては当たり前の話になると思うので、これ以降は読まずにすぐに上の記事を読んでもらいたい。
以降は、ICE BAHNのことを知らない、もしくはフリースタイルダンジョンで初めて知った、という人向けに書く。
「越冬」の衝撃
ICE BAHNが2003年に「越冬」という曲を出したときの衝撃は、ラップ好きなら誰もが覚えているはずだ。ここでは、解説がわかりやすいFORKさんのバースで解説をする。
0:50からを聞いてもらいたい。
この氷河期じゃ能書きじゃなくてひねる脳がキー
要するに猛吹雪を毛布抜きで超えてく
肉弾戦でテクニック出せん奴は
脱落だ 辛くても立つラクダみたいに...
---
ひょうがき【氷河期】
のうがき【能書き】
のうがきー【脳がキー】
ようするに【要するに】
もうふぶき【猛吹雪】
もうふぬき【毛布抜き】
てくにくだんせん【(越え)てく肉弾戦】
てくにっくだせん【テクニック出せん】
だつらく【脱落(だ)】
だつらく【(脱落)だ 辛く】
たつらく【立つラク(ダ)】
いつもなら、どことどこの母音が一緒ですよ、と解説を詳しくするのだが、これはもう明らかすぎて解説の必要がないと思う。母音だけでなく子音までほぼ一致していて、ダジャレと言っても過言ではないレベルなのに、音に乗せるとこんなに気持ちよくてかっこいいとは。
韻だけにとどまらない言葉遊び
上のインタビュー記事の中でも出てきた話で、僕が一番興味深いと思った箇所は、こちらの部分。
(上の動画1:49あたりから)
生活が逆転して活性化
いつか成果出れば達成感
まるで活性炭 耳を貸せ一旦
やばいとこ見てまた生還した...
---
かっせいか【活性化】
かせいか【(いつ)か成果】
たっせいかん【達成感】
かっせいたん【活性炭】
かせいったん【貸せ一旦】
たせいかん【(ま)た生還】
「カ行」「タ行」が相性がいいというのはインタビュー内での玉露さんの言葉だが、ここではFORKさんが「カ行」と「タ行」の入れ替えを多用している。
それだけでなく、今回FORKさんがインタビューで語ってくれたのは、「生活が逆転して」という導入から「生活」の二文字の順序を逆にして「かっせい(活性)」とするという韻ではない言葉遊びからこの韻が始まるということ。そこから「たっせいかん」「かせいったん」で、「た」と「か」の入れ替えが始まり、それぞれに対応するように「たせいかん」「かせいったん」という、母音でない「っ」「ん」を無視すると全く同じ音になるものの三通りの組み合わせが網羅されている。
かせいか(ベース)
かっせいか【活性化】 / かせいか【(いつ)か成果】
たせいか(「か」を「た」に)
たっせいかん【達成感】 / たせいかん【(ま)た生還】
かせいた (「か」と「た」を入れ替え)
かっせいたん【活性炭】 / かせいったん【貸せ一旦】
そして意味も通っているところがすごい。そもそも生活が逆転して...というのは、韻を踏むために無理やり言った言葉ではなく、その直前に家を出るのは0時過ぎというくだりから繋がっている。
...見てくれ 意地になりすぎてクレイジー
家出る頃には過ぎてく0時
くれいじ【(見て)くれ 意地(に)】
くれいじー【クレイジー】
くれいじ【(過ぎて)く0時】
もう全部母音も子音も一緒...まさにクレイジー。
ここではFORKさんのバースのみを解説したけど、この曲は最初から最後まで三人とも踏みまくり。というかこの曲だけでなくICE BAHNはすべての曲がこんな感じ。
ということで、ICE BAHNのことを知ってもらった上でインタビューを読んでもらえたら幸いです。
Twitterやってます。
韻ノートもよろしく。
韻検索サイトを本気で作ってみた
いつも韻の話ばっかしてるけど、本業はWebエンジニアなので、 韻を検索できるサイトを本気で作ってみたよ!
【韻ノートのここがすごい】
まだ最低限の機能しか付けてないけど、他の似たような韻検索サイトに比べると、すでに一番使い勝手が良いものになってる自信がある。理由は以下の5つ。
1.「っ」「ん」「ー」の有無を吸収してくれる
これが一番のウリ。これはいつも言ってるやつだけど、韻においては「っ」「ん」「ー」みたいな母音を含まないひらがなは無視してもいい(し、しなくてもいい)。
たとえば韻ノートで僕の名前「細川貴英」を検索すると、こんな感じで「京都赤旗事件」と踏めますよ、って出てくる。
ほ そかわたかひで
きょ(ー)とあかはたじけ(ん)
お おああああいえ
こんな感じで8文字ぴったり母音が合っている。
単純にひらがなから「っ」「ん」「ー」を除外するだけなら簡単なんだけど、「きょうと」の「う」とか「えいご」の「い」が「ー」だと自動的に判定してくれる仕組みを作るのはなかなか大変だった。
あと、「っ」「ー」「ん」を無視するだけじゃなく、これらの文字同士で踏んでたらそれはちゃんと一文字として韻にカウントしてくれるようにするのもなかなか大変だった。
2. 漢字で検索できる
何気にいま「細川貴英」って漢字で検索したけど、これって他の韻検索サイトではできない機能。人名もよっぽど変な読み方じゃない限りは勝手に読み方を出してくれるし、文章を入れてもだいたいは正しい読み方を返してくれる(形態素解析をしてます)。その上で、母音に変換して、韻を返してくれる。
3. 詳しい韻解説ページ
いつもこのページでやってるような色付きの韻の解説が、すべての韻の組み合わせについて自動的に生成される。たとえば「広島カープ」と「新古今和歌集」という韻の解説はこんな感じ。
検索のたびに、これが自動生成されるようにした。
4. 自分の韻ノートを作れる
ログインすると、韻の組み合わせを自分だけの韻ノートにストックできるようにした。とっさに韻を思い出したいときも、韻ノートがあれば安心(いまのところ、Twitter連携でのログインのみ対応しています)。
5. どんどん増えていく単語数
こんなことを書いてる今現在も、Web上に存在する単語の母音が自動的に解析されてる。なので、新語、流行語、話題の有名人などの検索に強い。
理想とする世界
これを作ることで何を目指しているかというと、いつも言ってる通り日本人の韻リテラシーを高めたいんだけど、具体的には「韻をGoogleで検索するのが当たり前な世界」を作りたい。
たとえば「鬼に金棒」ってGoogleに入れた瞬間、「鬼に金棒 英語」とか、「鬼に金棒 意味」ってサジェストされて、その結果、英語ならWeblio、意味ならウィクショナリーとかが一番上に出てきて、みんなそこで調べると思う。
同じように、「鬼に金棒」って入れたら三番目ぐらいに「鬼に金棒 韻」って出てくるような世界を作りたい!
とりあえず最低限のものができたのでリリースしたけど、まだまだ付けたい機能がたくさんある(特に韻の保存機能まわり)ので、引き続き頑張ります。他にこんな機能を欲しいなどあれば、@takahide_hまで意見ください!
韻の踏み残しが気になった話
ほぼ半年ぶりの更新だ。
日本人の韻リテラシーは上がったか?
このブログの目的はずっと変わらず、「日本人の韻リテラシーを高めること」。
日本人の韻リテラシーはOECD諸国の中で群を抜いて低いんだけど(適当)、ここ最近は空前のフリースタイルブームで韻も身近な存在になったから、もうこのブログを更新する必要もないかと思っていた。
そんな中、三茶を歩いていたらたまたま見つけてしまった、この看板。
絶対音感がある人は、あらゆる音が「ドレミ」に聞こえてしまって物事に集中できないっていう話はよく聞く。僕には絶対音感のような高尚な能力はないんだけど、絶対「韻」感は持っているので、この看板が目に入った瞬間どうしても気になってしまって、集中できなくなってしまった(ポケモンGOに)。
意味を変えずに、韻だけを踏む
これは僕に限った話ではなく絶対韻感がある人は皆、「三軒」という文字を見た瞬間、「あんえん」という母音に変換される。絶対音感のある人が「ドレミ」に聞こえるのと同じ理屈だ。
その瞬間、すぐ上の「安全」という文字が目に入ってこれも「あんえん」で同じだってことに気がつく。
...ってことは、あれなんだよ。あと少し頑張れば、絶対いけるんだよ、こういうのって。踏めるんだよ。
何が言いたいかというと、どうせ意味同じなんだから「安全なまち 三軒茶屋に」とかにしろよ!ってこと。
「安全なまち 三軒茶屋に」なら、
あんぜんな まち
さんげんぢゃやに
で、綺麗に母音を
あんえんああい
で揃えることができる。
しかも、こっちのほうが七七調でリズムも良くない?
五七五七七の短歌の下の句みたい。「安全なまち 三軒茶屋に」
え、シンプルにしすぎ?「みんなでつくろう」 とか「安心」とかが削られた?
じゃあ前に付け足せばいい。韻は最後だけ合わせればいいんだから、言いたいことは前で補えばいい。
みんなでつくろう 安全なまち
安心できる 三軒茶屋に
これでどうだ。意味を全く変えることなく、韻だけ踏むことに成功した。
まとめ
野球でエラー率を計算するときに「守備機会」という言葉が使われる。簡単に言うと、自分のところにボールが飛んできた回数だ。
今回の件は、貴重な「押韻機会」の損失だ。
野球で一塁手がボールを捕ったのに、なぜかベースを踏まなかったら、間違いなく監督に怒られてしまう。
それと同じで、そこに韻があるのに踏まなかったら、僕は怒って半年ぶりにブログを更新してしまう。
Twitterやってます。
デート中に韻を踏んでしまう彼氏が気をつけるべきたったひとつのこと
この記事が話題なので、一言だけコメントする。
韻に踏まれたら終わり
この彼氏がダメなのは、
真剣な話をしていても、デートのプランを立てていてもなにかにつけて韻を踏みます。
とあるように、つまり、デートの行き先まで、韻に引っ張られている点だ。
本来は、伝えたいことをよりうまく伝えるために、韻は踏むべきもの。それなのに、この彼氏の場合、最初に韻ありきで行動が決まってしまう。
想像するに、デートの行き先を決めるにしても、
今日は仕事は5時まで
じゃあ二人で行こうとしまえん
という感じで、本当はディズニーランドに行きたくても、韻に引っ張られてデートの行き先が、としまえんになってしまうのだろう。
こういうのを、「韻を踏む」のではなく、「韻に踏まれる」と言う。
言いたいことをリズム良く言うために韻は踏まれるべきであって、韻に引っ張られて言いたいことが言えない世の中になることについては、1998年に反町隆史が「ポイズン」という曲の中で警鐘を鳴らしている(嘘)。
デートでの韻はサブリミナル効果を狙うべき
じゃあどうすればいいか。解決策はひとつ。デートでの韻は、サブリミナル効果を狙うべきだ。
知恵袋のこの質問をさらに読むと、
どちらかというとフォークソングやクラッシックなどが好みで、ゆったりと聴きたい、要は真逆の人間です。
と書いてある。なんだ、彼女はミスチルとかはきっと好きなんじゃん!
ミスチルもたくさん韻を踏む。それなのになぜミスチルは幅広いリスナーに広く受け入れられるのかというと、そもそも言ってることがいちいち感動的すぎて韻どころではないからである。
簡単にいうと、韻踏んでてもバレないから。だからみんな聞いてくれるの。詳しくは前にこの記事に書いた。
つまり、デート中は、基本的には感動的なことを言って、その中でさりげなく韻を踏むことによって、サブリミナル効果を狙うべき。韻に気付かれないほどさりげないのが正解だと、自覚するべきだ。
じゃあどうしたらいいか
つまり、ミスチルの歌詞っぽく韻を踏めばよい。
5時に仕事が終わって、としまえんに行かずにディズニーランドに行くためには、ミスチル風に、こんな感じで誘うと良い。
ねぇ僕たちは巡り合って何年
経つの?今日という日を寝ずに待ってた
朝、めざましの占いを見たよ
ラッキーアニマルはねずみだってさ
以上、この歌詞の著作権は放棄しますので、みなさんご自由にお使いください。あとは知りません。さよなら!
Twitterやってます。
オリラジ「PERFECT HUMAN」の韻を解説する
オリラジの「PERFECT HUMAN」が人気だ。
Mステ出演も果たし、YouTubeの再生回数はもうすぐ2千万に達しそうだ。このネタがなぜネット上で話題になったのか分析したこの記事も話題になった。
コンテンツを作る身として、とても勉強になる。
さて、このブログでは、なぜ「PERFECT HUMAN」がバズったのかを、「韻」という観点から解説する。逆にいうと、韻という観点からしか、解説しない。もう慣れたと思うけど、よろしく。
まず、藤森パートの韻はどうでもいい
この曲は藤森のラップから始まるから、この部分の韻の解説を期待されそうだけど、その期待には応えられない。なぜなら、こんな感じだからだ。
時は来た彼こそ真の支配者
彼の前にひざまずくのは敗者
感謝の言葉 彼に乱射
賢者 識者 かけろ拍車
この部分の韻は、とても甘い。 全部通して母音が合っているのは「しゃ」の一音だけで、かつ同じ「しゃ」でも漢字で書くと「者」になるものが半分以上なので意味に多様性がない。
たとえば、「支配者(しはいしゃ)」と言ったなら、「いあいあ」で母音だけを合わせればいいのだから、「みたいな」「嫌いだ」「期待感」などで踏むべき。「しゃ」を子音まで無理に合わせる必要はないから、そんなことは忘れて4文字すべての母音だけを合わせにいくべき。
これは初心者にありがちな「子音まで合わせようとしてしまうがあまり、母音の合っている文字数が減ってしまう」現象だ。(これが本題ではないのでこれ以上は突っ込まない。より詳しく知りたい方は、過去に書いたこの記事を参照)
まぁ、お笑い芸人のネタなんだから、韻についてうるさく言うつもりはない。この曲が気持ちいいのは、サビだ。
この曲が韻的に評価できるのはサビ
サビはこんな感じ。
na ka ta nakata
na ka ta nakata
na ka ta nakata
I'm a perfect human
これの何が韻なのか、と思うかもしれない。「ナ!カ!タ!ナカタ!」と連呼するだけだが、よく考えたら、これは全部「あ」段の音だ。
そしてその後の「I'm a perfect human」の部分は、「ア マ パーフェク ヒューマン」という感じで歌うが、その最初の3文字「ア マ パ」が、ここも全部母音が「あ」になっている。
つまり、「ナカタ」自体がすべて「あ」の音というだけで結構気持ちいいのに、その藤森のコールを中田が「ナカタ」と踏んでいる「アマパ」で受けて、登場するのだ。登場の仕方として、かっこよすぎる。これが、この曲サビが聴いていて気持ちいい理由だ。
我々とオリラジの違い
実は、僕の所属するラップユニットBeaglooveに「中田」ではないが「田中」がいる関係で、我々も似たようなことを5年前にやったことがある。
この動画の3:20 あたりからの歌詞は、
(...Wonderlandは)
無いからじゃあ
やっぱRapは中々ならば
貴方がまたカマさなきゃ
田中様!
(ここから田中登場)
あなた方が「あ」ばっか
放ったからって
そんなもんにゃ縛られんぜ
この部分の発音(音が乗っている文字)をひらがなにすると、「なからじゃやぱらぱなかなかならばあなたがまたかまさなきゃたなかさま」と、31文字連続「あ」の音で田中様を呼び出し、その田中様が「あなたがたがあばかはなたから」と、14文字連続の「あ」で返しながら登場してくる、という仕組みだ。
しかし、これだけ「あ」の音を合わせても我々は人気なくてオリラジが人気なのは、我々にカリスマ性がないことと、「あ」の数とかみんな別にどうでもいいからに他ならない。
「あ」踏みの世界へようこそ
ちなみに、ここまで「中田」「田中」を挙げたが、他にも「赤坂」「中畑」「山川」など、下の名前でも「まさや」「さやか」など、「あ」の音だけで構成される名前は挙げたらキリがない。
同じことを「え」でやってみると、めちゃくちゃ難しい。たぶんひとつも思いつかないと思う。
人の名前や地名に限らず、日本語は母音が「あ」だけで構成される言葉が圧倒的に多い。そういう事情もあって、「あ」で踏むことでキャッチーさを得ている曲は結構多い。
たとえば「おさかな天国」は、
サカナサカナサカナ
サカナを食べると
アタマアタマアタマ
アタマがよくなる
と言った具合に、「サカナ」も「アタマ」も「あああ」であることをうまく使っている。
しかしながら、「あ」で縛りながら、意味も通すのはなかなか難しい。
そこで、韻の天才、LITTLE氏のこのバースを最後に紹介して、お別れしたい。「彼方(かなた)」という曲から、以下の部分。(ちなみに彼方も「あああ」)
ただただワガママあらわな裸は
華やかさか はたまた儚さか
あからさまな浅はかさが若さならば
やっぱ輝かなきゃ
上の歌詞で赤く色付けした部分が、すべて「あ」だ。え? 赤い部分しかないって? うん、だって、全部「あ」なんだもん。
「ただただわがままあらわなはだかははなやかさかはたまたはかなさかあからさまなあさはかさがわかさならばやぱかがやかなきゃ」
これ、全部「あ」の音だ。数えてみたら、57文字あった。
そして、何がすごいって、これだけ全部「あ」にしながら、ちゃんと意味の深いことを言っている。本当に、恐れ入る。
(この曲の話もしたのにカットされてしまった対談が、こちら)
まとめ
話が「あ」の話になってしまったが、本題であるオリラジの話に戻す。
あれ、ていうか、オリラジの「あ」の数いくつだっけ... まぁいいや、結論。オリラジのこの曲が人気なのは、ずばり、ダンスがキレッキレだからだ。
Twitterやってます。
noteではラーメン食べてます。